【オマケ。】
それから数時間後。
「光子郎くーん!」
「ミミさん!? 帰ったんじゃなかったんですか?」
アメリカへ帰国の途についたはずのミミの登場に、光子郎はうろたえた。
「パルモンのこと、どうしよう!」
「アタシ、アメリカからじゃ、すぐにはデジタルワールドに帰れないわ!」
「……はぁ。そんなことだろうと思いましたよ」
予想通りと、光子郎は大きなため息を吐く。
「ミミさん。それにパルモンも。よかったらうちで夕ご飯、食べていきます?」
「いいの?」
「だいぶ日も暮れましたし、親戚の家、近くないでしょう? 女の子が遅くに外を歩いていたら危ないじゃないですか」
「そうね。だから太刀川さん。今日はうちに泊まっていってちょうだい」
その声に光子郎が振り向くと、そこには、母・佳江が立っていた。
「お、お母さん!」
「え! おばさん、いいんですか?」
「太刀川さんが泊まってくれたら、光子郎も喜ぶわよ」
「お母さん、何言って……」
「もしよかったら、おばさん。あたしのこと、下の名前で呼んでくれたら嬉しいです……なんちゃって」
「あら。じゃあ、ミミちゃん、って呼んでいいかしら?」
「はい! 喜んで!」
「……」
女ふたりの謎の盛り上がりに、完全に置いてけぼりの光子郎である。
「ねえねえ」
「なんです、パルモン」
「どうして光子郎はミミに返事しないの?」
パルモンの言葉に光子郎は、ファイル島のダイノ古代境でのことを思い出したが、気にしないふりをして、「返事って、なんの返事ですか」と返す。
「あんさんホンマイケズやな……ミミはんが、光子郎はんに告白しとったやないですか。その返事」
「ああ、そのことですか」
パートナーからの補足に、合点の行った光子郎は、ポンと手を打った。
「今すぐ答えは……出せませんよ。急に言われても、気持ちの整理がつかないし。だいいち、中途半端な気持ちで返事をしたら、ミミさんに対して失礼です」
「あらっ、男らしい! 一本気でいいわね!」
「光子郎はん……大人になりましたな」
うっとりとするパルモンと、おいおいと泣き出したテントモン。するとそこへ。
「それじゃ、告白もしたことだし、あたし光子郎くんの部屋に泊まろっかな!」
「ちょ……僕、告白の返事してないですし、そもそも落ち着かないので、ミミさん。別の部屋で寝てください!」
「えっ! 光子郎くん、ひっどーい!」
(早よくっつけ)
このふたりの関係を表す言葉は、前途多難である。
おしまい☆
文庫に載せてた後書きです→