君と僕の距離 - 14/21

『アテンションプリーズ 間もなく、成田空港に到着いたします』
「ん……うーん! もう成田? 早いわね」
 機内放送に起こされたあたしは、軽く伸びをした。
 なんだか、随分とリアルな夢を見た気がする。それに、懐かしい夢だったな、とも思う。
 それから30分ほどであたしの乗る飛行機は、成田空港の滑走路に着陸した。
 空港へ降り立ったあたしは、東京へ向かうバスに乗り、旅路を急いだ。
 東京駅でバスを降りたあたしは、山手線で新橋まで行って、ゆりかもめに乗った。
「この景色……懐かしいわ。先月も来たばかりなのに、不思議なものね」
 そう先月。あたしたち、8人の選ばれし子どもの記念日である8月1日に集まったばかりだったのだ。
 そうこうしているうちに目的の駅に着き、最寄りの台場駅で降りる。
 駅からほど近くにある、ODAIBA MANSIONの数ある棟のうちのひとつにあたしは入って行く。そしてある扉の前で立ち止まった。玄関にある「IZUMI」の文字。
 久しぶりに来る、光子郎くんのお家の表札。
 あたしはドキドキしながらインターホンを鳴らした。
 すると、中からドタドタと音がした。そしてガチャリとドアが開いた。
「ミミさん! 早かったですね」
「光子郎くん、一ヶ月ぶり!」
 そう。お台場メモリアル以来の再会。
 今、あたしの目の前にいる人は、あたしが会いたくて仕方がなかった人だ。

 光子郎くんに会ってすぐ、後ろからパルモンとテントモンが姿を見せた。
「ミミ! 会いたかったわ!」
「パルモン! どうしているの?」
 あたしがパルモンに質問すると、後ろからテントモンが、
「光子郎はんが、気ぃきかせて連れてきたんですわ」と言った。
 光子郎くんは、「いや、テントモンが言ったんですよ」と答えたけど、思いがけずパルモンに会えたことが嬉しくて、あたしはどっちでもよかった。
「ミミさん、上がってください。お母さん、お菓子を作ってミミさんのこと、待っていたんですよ」
 光子郎くんのお母さんのお菓子はとても美味しい。あたしは、いつかまた食べたいな……と思っていたところだったから、嬉しかった。
「ほんと? うれしい! おじゃまします」
 あたしは意気揚々と、光子郎くんの家に上がった。

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